YAZU Yoshitaka

garden study-庭園考-

 最初期の庭というものには“何もないこと”が重要だったのではないかと考えてみる。鬱蒼とした森の中でぽっかり空いた野原、頭上には空が口を開け、陽が光の筋となって降り注ぐ。最初期の庭とはそのようなものだったのではなだろうか。その特別な場において人々は神と戯れた。
 原始宗教において神と繋がるための儀式を執り行なう”何もない場所”そこに人々は儀式のための装置を持ち込む。それは特別な素材でできたわけでもなく、きらびやかな装飾もつけられてはいない。神の標示となるニュートラルなものが選ばれる。人々はその庭で俗世からの離脱を試みたのだろうか。
 「garden study」(庭園考)で、私は昔の人々のその感覚に共感し、その装置を作品という形でギャラリーという”何もない場所”に持ち込みたいと考えた。