■statment
絵の中の人物は平面の側に立つ限り、立方体の奥行きを知ることはできません。
私たち人間が感じることのできる世界はこの世界のほんの一端でしかなく、大部分は認識の外側に位置しています。ただ、知覚可能な世界の幅は一定ではなく変化し、その幅によって見えないはずのものが見えたり、逆に見えるはずのものが見えなかったりするのかもしれません。
日常の知覚の外側からのアプローチは人間の想像力(死を想うこと)を媒介して神や幽霊、妖怪を生み出しました。
曇りガラス一枚を隔てて“こちら”と“あちら”はシルエットを浮かばせるように緩やかに関係しています。
祈ることや祀ること、そして作品をつくることはその曇りガラスを研磨しより向こう側を覗こうとする行為かもしれません。
